History
子鹿とピストル
MCR第20回本公演
「子鹿とピストル」

新宿シアターモリエール

2003年3月14日(金)~17日(月)
6ステージ

▼CAST
ドリル
江見昭嘉
おがわじゅんや
北島広貴
上田房子
渡部裕樹
福井喜朗
山内三知らくだ工務店
もきゅ@
三浦香代(オハナシラジオ)
師走徒夢(MR.)
高橋香織

▼STAFF
作・演出○ドリル
舞台監督○高木俊介
舞台監督助手○向井登子
照明プラン○岡野文寛(M Light)
照明オペ○久保田つばさ(M Light)
音響○平井隆史(末広寿司)
イラスト○中野嘉美
映像製作○石曽根有也(らくだ工務店)
演出助手○古市三保子
制作○八田雄一朗
製作○劇団MCR

▼Special Thanx!!!
石曽根有也 笹木彰人 内藤達也 さくら 上山智之
らくだ工務店  ボーナストラック 絶対王様 bird's-eye view オハナシラジオ ハグハグ共和国
(株)門間組 GiF BACKSTAGE えんげきのページ 鬼畜人材派遣(有)
(敬称略・順不同)

▼STORY
大学を卒業し、何もする事がなかった僕は
唯一の友達である竹内が通っていた演劇の養成所に遊び半分で参加してみる事にした。
薄汚れたその稽古場は、ここから未来のスターが巣立っていくであろうとは
おおよそ感じさせない雰囲気で
ここは地上の深海か?
と僕の心を迷い人にさせるのに十分な場所だった。
まあ、未来のスターというのも古ぼけた言い方だが。
無職だった僕に養成所の先生がアルバイトを紹介してくれた。
小さな旅行会社の受付だ。
不況なのか、それとも新世紀が始まったばかりなのにもう世紀末的な印象を与える会社の雰囲気のせいなのか
暇で暇でしょうがないが、その退廃したエリア内にいると僕自身くつろげて仕方がない。
稽古場の雰囲気もそうだ、僕をなごませる。
昔から人付き合いが苦手で、手の届く範囲内でしか世界を見ようとしない(判断をしない)僕には
きっと社会の中で社会的閉塞感を
持ち合わせているその二つのエリアが僕を安心させるのだろう。
龍の尻尾より蛇の頭になりたい
それとは違うか。
1億人中9500万人目
より
100人中80位
の方が
ここから這い上がってやるぜ
ってな気持ちになるもんだ。きっと。
まあ良い。
ある日友達の竹内が実家に帰ると言い出した。
芝居の夢を諦めて家業を継ぐそうだ。
寂しい。確かに寂しいが
フーン
しか言えない僕に竹内はこう言った。
俺の分まで頑張っていつかスターになってくれ、と。
そんな身勝手な願望押しつけられても
と思ったが別れのホームで独特のムードを壊す訳にはいかず僕は大きく頷いた。
竹内は最後に、人間はこんな表情をするのかという不思議な顔をしてこう呟いた。

願わくば 君が多くの幸福とじゃれあう事を

僕の背中を押して竹内は電車の中へと消えていった。
僕はまだその時、押された方向に対して何の疑問も持っていなかった。


完全に迷走状態にあったレッドリムジン~を経由して、
ああ、もう、どうにもならんと考えている最中に、
ならば「どうにもならん話」を書いてしまえという考えから書き始めたのがこの「子鹿とピストル」です。
とりあえずコンセプトは「主人公をとにかく困らせること」のみ。
いかに追い込むか、いかに追い込まれるかということのみを主題として書き進めていった結果、
オチはもうとんでもなく救いようのないものになってしまいました。
が、個人的には気に入っている話です。
演劇を全く知らない私ですが、なんとなく「ゴドーを待ちながら」という作品の噂は聞いたことがあり、
それってどんな話なのよという事で調べたら、ははん、なるほど、ってことで、
じゃあ適当にゴドーを待ちながらの台詞とか挿入したら演劇知ってるふうなかんじに見えるかな
とか思って入れたりしましたが、完全にバカにしてる感じですねそれ。
言葉遣いを更に個人のセンスな方向にシフトさせていき、
パッと見じゃ「どう読み進めればよいのか」という混乱を招くような台本になって行きつつありましたが
今ほどじゃありません。
映像をこの公演から使用し、幕を振り落としていたのですが
それが暗転中にバキっと割れて木材が客席に落下しました。
ああ、もう終わったなと思いましたが幸運な事に危険な場所には当たらず、
しかし、折れた木材がお客さんの膝の上に鎮座している状況で明転。
明転後最初の台詞が俺の客席まで降りて行っての「どうもすいませんでした」になったのには困りました、
が、優しいお客さんで助かりました。みなさん、気をつけましょう。
相も変わらず意味不明なタイトルですが、実は、ニュアンスで決めました。そんなのばっかりです。
この公演から音響に平井君が参加して、まあ、その後ずっと一緒にやることになるわけですが、
この時の平井君に対する注文が
「異なる楽曲を5~6曲混ぜ合わせてカオスを作ってもらい劇場内を洪水のように音が暴れ回るようにしてください、
ムービングライトというものがあるのならばムービングスピーカーというものもあるんじゃないですか?
ない?ならばそういう感じでやってみて」
というものであり、
それは俺にとっても意味不明なモノであり
「初参加のスタッフになめられちゃいけない」
という予防線でもあったのだが(今はそんな考えとか無いですよ)
ムービングスピーカーという言葉を未だに平井君が俺に言ってくるところをみると
相当この時の印象が強いんだと思います。
で、実際当日音響はどうだったかというと、舞台に出てたのでよく分からないッス。