History
第10回公演「イエロウカウボーイズカンパニー2~死ぬまで守って~」

1998年5月/池袋シアターグリーン


第7回公演のイエロウが好評だったもんで続編を、
という安易な考えでの作品。
安易な考えの割に「続編だと前の作品を観てないと分からないのでは?」とか
依頼内容とか展開とか考えるのが複雑にしすぎてすげえ大変だったのを覚えてます。
内容をさっきから思い出そう思い出そうとしてるんですが、
全く思い出せません。
どうしたものか、これは。
確か、何かの本で弘法大師はまだ生きていて、
今でも弘法大師の部屋(岩穴)の前に食事を置いているとか
そういうのを読んだ時に「あ、これは使えるぞ」と思って
弘法大師を出した記憶がある。
水の中に寄生虫がいて、
その寄生虫が体を蝕んでいくという見えない恐怖をそこに散りばめたっていう、
すごい断片的な記憶ですいません。
これ以上断片的な部分を提示していくと
面白くない方向に誤解されてしまいそうなので辞めておきます。

この頃のシアターグリーンのオペブース
(照明とか音響とかやる場所)には
楽屋との連絡用電話みたいなのがあって、
僕は音響やってたもんで本番中に芝居チェックして楽屋に電話をかけて
「今のところ、ヘタだったよ」とか
ダメ出しというか文句を言ってました。
それを言われた役者が次の出番であからさまに意気消沈しているというマイナス作用が働いて、
それを観た僕が怒ってまた電話、
みたいな負の連鎖が起こっていたように思います。

お客さんがやっぱり少なくて、
公演最終日に劇場費を払わなくてはいけないんですがどうしても足りず
親に電話してお金借りてっていう、これもまた負の連鎖がおきていました。
何にも芝居を知らない人間が少しだけ芝居って物が見え始めて、
セットとかにこだわりたくなっちゃう過程の中で起こった悲劇ですな。
少年と大人の狭間で揺れる中高生の感覚ですよ、違うか。