History
第8回公演「コーヒーはブラックで」

1997年5月/中野スタジオあくとれ


この頃から僕個人がドリルチョコレートっていう個人ユニットを立ち上げて
「あいつは劇団やめるつもりなんじゃないか」
って噂が巻き起こる最中あくとれでやったお芝居です。
戦争って言う題材を使って何とか笑える方向へ持って行けないだろうかと苦心したんですが、
最後はグロいほどの悲劇で幕を閉じるという、
いや、個人的には気に入ってる作品なんですが。

ある日、平和を満喫している日本にミサイルが降り注ぐ。
インドが放ったそのミサイルは、先端部分にカレー粉が仕込んであって
着弾と同時にカレー粉が四方八方広範囲にわたって降り注ぐ
という恐怖のカレーミサイルである。
冷凍睡眠から目覚めた平和主義者のガンジーが、
日本にミサイルを落とせと命令したのだ。
何故?何故あのガンジーが!?
そして何故わざわざミサイルにカレー粉を!?
インドだからカレー粉って、そういう考えが差別を招くんじゃないのか!?
しかもそのカレー粉は滅茶苦茶辛くて(インドだから)目が痛い!息が出来ない!
黄色く染まった日本の真ん中で、インドに戦いを挑む男達が居た!

ってすげえアホな話だなコレ。
設定のアラを探そうと思えばありすぎて、
探すのもイヤになるほどなんでしょうがそこはホラ、ねえ。
でもこれ意外と面白いんですよ、いや、ホントに。
でも最後がなあ、すげえグロいんですよね。
出てくる人間全員殺されちゃうんですけど、
その殺される方法がいちいちグロいんだよ、たしか。
で、あれだよ、出演者横一列に並んで「君が代」斉唱しながら
サスがひとつひとつ消えていくっていうラストシーンで、
あぶねえなあって(色んな意味で)思いながらニヤニヤして見てた記憶があります。
散々笑わせておいて、最後に笑ってた奴後悔しろ!
みたいな僕の意地悪な所が出ちゃいましたね。
まあ、そういうところ今でもありますけど。